「EVE ghost enemies」の魅力的なキャラクターと素晴らしいストーリーを語る：感想まとめ

2023年6月16日2023年7月27日レビューゲーム

ネタバレなし感想

EVE burst error、EVE rebirth terrorの続編。
2023時点でのEVEシリーズ最新作。
キャラデザインがEVE burst errorを担当した人に戻った。
正直、キャラデザインはEVE rebirth terrorの方が好みだった。

シナリオは超面白かった。
この作品をやるためにEVE burst error、EVE rebirth terrorをプレイすべき。
シリーズ最高傑作。
個人的にはEVEシリーズの中でぶっちぎりに面白く感じた。
今作をやるために、EVEシリーズを始めることを推奨したい。

EVE burst error、EVE rebirth terrorは尻上がりの作品で、
面白くなるまでに時間がかかるが、
EVE ghost enemiesは序盤から面白いし、先が気になる展開が連続する。

そしてEVEシリーズの常である素晴らしい終盤の盛り上がり。
伏線の回収・各キャラクターの真意の判明。
怒涛の展開に大満足だった。

神ゲーであることは僕が保証するので、ぜひプレイして欲しい。

公式サイト：https://el-dia.net/eve3/index.html

リンク

シナリオ感想：ネタバレあり

ここからネタバレ全開でいくので、
ネタバレが嫌な人はブラウザバック推奨。

小次郎とまりなの交錯

今作はマルチサイトシステムをかなり上手く活かしている印象があった。
下記で紹介するシーンは特に良かった。
他視点から綺麗に謎を明かしてくれるので爽快感が凄まじい。

レイスが死ぬ場面のぐるり仮面男

レイスが死ぬ場面のぐるり仮面男が小次郎。
まりな編をやっている時は仮面男が小次郎であるなんて全く想像してなかったから驚いた。

CIAのブレインを盗んだ犯人

小次郎がたまたまCIAのトレーラーハウスを見つけてブレインを盗んでいる。
これもまさか小次郎が犯人だと思っておらず、後々判明した時はたまげた。

PC操作シーン

小次郎とまりなが同時に違う場所でPCを操作するシーン。
EVE burst errorでもあったシーンの再現に興奮した。

泣ける

EVEシリーズの中で最も涙腺を刺激する作品だと思う。
僕が泣き散らしたシーンを挙げていく。

アウラの最期

母として息子を守るために体を張った。
息子であるジュリオが最後の最後でアウラが母親であることに気づくシーンで号泣した。

東海林修二の後悔

EDで東海林がレイスに特別な感情を抱く理由が判明する。
レイスは東海林とシェリーの娘と同一遺伝子存在。
なので東海林はレイスを強く想っていた。

「シェリーともっと早く話していれば……」
と後悔する東海林に共感して号泣した。

まりなの弱音

EDにて「私はいつも間に合わない」と言ってまりなが泣くシーンがある。
常に前を向いて事件を追っている女の涙に釣られて号泣した。

母親達の生き様

今作は母親の強さを感じるシーンが多かった。

アウラ

息子を守るため暗躍する。
最期は息子の失点をカバーするために銃弾を体で受け止めて亡くなる。

レイス

自分のベースとなった人間であるイレイスの母であるシェリーのために、
イレイスを出産することを決意する。
優しくも強い母をやっている。

小次郎と一緒に村で住んでいる時の描写があまりに幸せそうで、
後の亡くなるシーンで読者の心が破壊される。

イヴァンカ

子を流し、母親になれなかった女。
堀度の母になろうとしたが、
堀度からは母親と思ってもらえなかった。
それでも子のために暗躍する姿は実に母親だった。

シェリー

シナリオ中盤で小次郎を裏切って殺そうとするせいで、
ヘイトが高まったキャラ。
終盤、自分の子供を蘇生するために立ち回っていたことが判明。
最期のシーンのせいで許せてしまう。
シェリーが幸せになる二次創作をめっちゃ読みたいと思った。
誰か書いてくれ……。

お気に入りのシーン

小次郎VSまりな

本気でやりあったのはシリーズ初？
お互いの技量に感心しながらの戦いは読んでいて興奮した。

小次郎が父になる一年

怪我の療養のために村でレイスと過ごす一年が実に幸せそうだった。
小次郎もまんざらでもなさそうであった。

それ故にレイスの悲劇的結末が際立つ。
村の平和な生活なんて本来印象に残らないシーンが強烈に脳みそに焼き付いている。

まりな編によりレイスに悲劇が待っていることは知っていたが、
それでも幸せを祈らずにはいられなかった。

序盤が面白い

EVE burst errorもEVE rebirth terrorも面白くなるまでに少々を時間を要した。
しかし、EVE ghost enemiesは序盤から面白い。

小次郎編の序盤は和風伝奇ホラーっぽくて出てくる謎にワクワクした。
まりな編の序盤はいきなりの暴走車からのCIAの調査手伝い、
と展開が早く、
飽きることがなかった。

序盤から終盤まで飽きることがない作りが素晴らしかった。

地下室のプレート

水守館の地下室に落ちていたプレートの意味がわかった時、強烈な爽快感を味わえた。
ずっと気になっていた謎が明かされた時の興奮は何度味わっても良いものだ。

ちなみに自分なりにいろいろ推理していたが、全部外れだった。
まさか三人娘の本名の頭文字だとは思わないじゃん……。

キャラごとの感想

天城小次郎

個人的に今作の小次郎はめっちゃ良かった。

レイスに強烈な情を抱くが故に、
殺した堀度に重い殺意を抱く。
探偵の自分を忘れ、復讐に燃える小次郎がとても人間的だった。

法条まりな

今作でもきつい展開が続き、
EDで弱音を吐いて養女に甘える姿に涙腺をやられた。

桂木弥生

今作では精神的不安定さをあまり見せない。
七瀬の後見人になったり、PCの解析をしたりと有能さを見せつける。

結局、小次郎の本妻は弥生なので、
さっさと子供作ればいいと思います。

村にて灰皿の缶を挟んで小次郎は葉巻、
弥生はタバコを吸うシーンが印象に残っている。

氷室恭子

今作ではさほど活躍しない。
前作のキャラデザが超好きだった。
戻して欲しい。

探偵事務所に来た客人にトマトジュースをジョッキで提供したシーンで笑った。

香川美純

意外と出番が多くてびっくり。
まりなと香川がペアを組んで行動するシーンはたまげた。
ただの嫌味なおばさんではなく、有能であることが描写されていた。
まりなと互いに力量は認めてあっている感じがライバル感あって良かった。

沢城七瀬

キャラデザが素晴らしい。
後半で大学生になって立ち絵が変わるが、前半の方が可愛いと思う。
最初はつんつんしているけど、打ち解けていくとデレ始める。
今作のツンデレ成分担当。

レイス　推しキャラ

純真で笑顔を絶やさない良い子。
その正体はE計画で生まれたクローン人間の一体。
シェリーの娘であるイレイスの遺伝子が使われている。
記憶に存在する母親であるシェリーのためにイレイスを出産しようとした。
良い子すぎて、心から幸せになってほしかったキャラ。

アウラ

E計画によりララ・フーリオが若返り、アウラと名乗った。
最期の最期で母の強さを示すシーンがある。
その後のジュリオ・フーリオの気持ちを慮ると、なかなかしんどいものがある。

リーサ

イヴァンカと山笠の娘の遺伝子から作られた娘。
EDではイヴァンカと会話するシーンがある。
息子と想っていたリュウに裏切られたイヴァンカにとって、
ある意味救いがある結末であった。

シェリィ・メア

娘を蘇生するために暗躍していた女。
誰かに少しでも助けを求めていたら運命が変わっていたのに、
疑心暗鬼になって結局悲しい結末を迎えてしまった。

最期の回想で子を想う一人の母親であることが示され、
中盤に高まったヘイトが霧散する。

堀度公一郎

今あるものに感謝できない男。
想ってくれる父親、母親代わりのイヴァンカなどが愛情を注いでくれたのに、
人を信じることができなかった。
ゴーストエネミーズを見ていないのにずっと疑心暗鬼に陥っていた。

最初は一家皆殺しの生き残りなので、
同情できる境遇かと思った。
しかし、本人の人間性がクソすぎて、最終的に共感できなかった。

東海林修二

弥生とシェリィの同級生。
公安として活動していくなかでシェリィの暗躍を掴む。
そしてシェリィを止めることができず、辛い結末を迎える。
EDで東海林が後悔するシーンは涙なくして見れなかった。

病院でエリスの父親を名乗っていたので、
エリスがどういった存在か完全に理解していたと思われる。

イヴァンカ・レストレンジ

スパイとしては超優秀なのに子育ては下手くそな女。
イヴァンカが堀度をうまく教育できていれば、そもそも今作は始まることすらなかった。

最初は完全に敵側と思わせて、中盤から味方になり、
最終的には敵側という立場のふわふわ感が魅力のキャラ。

システムの感想

総当り選択肢

ヒント機能をONにすれば、ストレスフリーでプレイできる。

マルチサイトシステム

EVE burst errorでもあった小次郎とまりなが違う場所で同時にPCを操作するシーン。
今作でも搭載されていた。
EVEのマルチサイトシステムといえば上記のシーンを思い出すので、
その再現をしてくれて嬉しかった。

今作は小次郎編とまりな編で時間軸が違うのも良かった。
EVE burst error、EVE rebirth terrorでは時間軸が一緒だったので途中まで気づかなかった。