ラストエリクサー症候群を克服する：ゲームと人生で貴重なリソースを無駄にしない方法
ラストエリクサー症候群とは？
ラストエリクサー症候群とは何か？
ラストエリクサー症候群とはゲームの中でよく見られる現象である。
プレイヤーがラストエリクサーのような非常に貴重なアイテムを、
ゲームクリアまで使わずに取っておき、
結局は全く使わないままゲームを終えてしまうことを意味する。
この症候群はゲーム内でのみならず、
現実世界のさまざまな場面においても見られる現象であり、
多くの人が無意識のうちに行っている行動の一つである。
貴重なリソースを最後まで使わない心理
貴重なリソースを最後まで使わない心理にはいくつかの要因が考えられる。
心理学的にはこの行動は「損失回避」と密接に関連している。
人は失うことを非常に恐れるため、
貴重なものを使い果たしてしまうことへの恐怖から、
それを使わない選択をしてしまうのである。
また「最適な使用タイミングを逃したくない」という思いから、
結果として全く使わないという選択を招いてしまう。
この心理はゲームの中だけでなく、
日常生活においても同じように見られる。
例えば特別な日のために取っておいたお金を、
結局は使わずに終わってしまうというケースなどがこれにあたる。
このようにラストエリクサー症候群は、
私たちの行動に深く根ざした心理的な傾向の一つと言えるだろう。
僕もFFでラストエリクサーを使いきったことはない。
意識しないと大量に余らせてしまう。
ラストエリクサーを使わないことのデメリット
効率的ではない
ラストエリクサーのような性能の良いアイテムを使わずにゲームを進めると、
多くの場合に効率が悪くなる。
特にボス戦では、このような強力なアイテムがゲームを有利に進めるための鍵となることが多い。
しかし、多くのプレイヤーは「もっと後で必要になるかもしれない」と考え、
最終的には一度も使用せずにゲームを終えてしまう。
難易度の高い戦いを無駄に苦戦することになる。
使用しないリソースのために時間を消費していることになる
ラストエリクサーなどの強力なアイテムは、
通常、入手が困難であり、
それを得るためには多大な努力や時間を要する。
このようなアイテムを手に入れるために費やした時間は、
使わなければ単なる無駄となってしまう。
例えば特定のアイテムを得るために数時間を費やしたとしても、
それを一度も使わずにゲームを終了すると、
その時間は何のためにもならなかったことになる。
これはゲーム内での時間だけでなく、
実際の生活における時間の使い方にも影響を与える考え方である。
現実世界のラストエリクサー：貯金と消費
現実世界のラストエリクサー=貯金
現実世界において、ラストエリクサー的なアイテムは「お金」
特に「貯金」に相当する。
なにせお金があれば、あらゆる物を購入できる。
万能に近いアイテムだ。
多くの人は将来の不確実性に備えて貯金をするが、
結果として大量の貯金を残したまま亡くなる人も少なくない。
この現象はラストエリクサーを使わないのと同じ心理が働いていると考えられる。
つまり、「将来のために」という考えが、
現在を十分に生きることを妨げているのである。
貯金を使い切れない心理的な要因
貯金を使い切れない心理的な要因は、
不安や将来への恐れに基づいている。
人は未来に何が起こるかわからないため、
できるだけ多くのリソースを確保しておきたいと考える。
しかし、この心理が過剰になると、
現在の生活を楽しむことを忘れてしまう。
貯金は将来の自分や家族を守るための手段であるべきだが、
それが目的となってしまっては本末転倒である。
多額の貯金を残すリスク
貯金を大量に残すことのリスクは単に経済的な価値の損失に留まらない。
より深刻なのは、その貯金を得るために費やされた時間と労働が、
実質的に無駄になってしまうことである。
人生は有限であり働いて稼いだお金はその人生の時間を象徴している。
お金を稼ぐために費やされた時間が多ければ多いほど、
それを使わずに終わることは、
その分だけ人生をフルに生きる機会を逃していることを意味する。
したがって、多額の貯金を残すことは、
人生の貴重な時間を無駄にしたということに他ならない。
この問題に対処するためには、
貯金と消費のバランスを見つけることが重要である。
未来への備えと現在の生活の充実との間で健全なバランスを保つことが、
真に満足のいく人生を送るための鍵となる。
お金は単なるツールであり、それを使って人生を豊かにすることが本来の目的であるべきだ。
ラストエリクサーを使い切ることのできる勇気が、
より充実した人生への扉を開く。
ラストエリクサー症候群を解消するために
参考になる文献
ラストエリクサー症候群を克服するためには、
新しい視点を提供してくれる文献が役立つ。
特に「DIE WITH ZERO 人生が豊かになりすぎる究極のルール」という本が良かった。
人生を終える時、貯金が丁度0になるように調整するべし、というテーマで書かれた本である。
めちゃくちゃ参考になったので、ここで紹介しておく。
意識的にラストエリクサーを使う
ラストエリクサー症候群を解消する鍵は意識的にリソースを使うことにある。
ゲームであれ、人生であれ、私たちが手に入れた貴重なアイテムやリソースは、
使用されることでその真価を発揮する。
たとえば、ゲーム内で最強のアイテムを最後のボス戦で使うことを恐れず、
また、人生においても大切な瞬間や経験のために貯金を使う勇気を持つことが大切である。
重要なのは、リソースを使って得られる経験や喜びが、
使わないことによって失われる可能性がある、ということを理解することだ。
意識的にラストエリクサーを使うためには、
まず何が本当に価値あるかを考え、
そのためにリソースを使うことを恐れない心構えを持つことが必要だ。
ラストエリクサーを使って取り返しがつかない事態になることはほとんどなく、
むしろその使用によって得られる満足感や達成感は計り知れない。
ゲームでも人生でも、最良の瞬間を楽しむためには、
リソースを使い切ることが時には必要になる。
このことを念頭に置き、自分の判断を信じて一歩踏み出すことが、
ラストエリクサー症候群を克服するための大切なステップとなるだろう。
使ってはいけないラストエリクサー的アイテムもある
例：Undertaleのバタースコッチパイ
ゲーム『Undertale』において、
HPを全回復できるバタースコッチパイというアイテムを手に入れることができる。
このアイテムは、ゲーム中で最も強力な敵：サンズとの戦いで非常に役立つ。
しかし、僕含め多くのプレイヤーは、
サンズ戦よりも前の段階でこの貴重なアイテムを使用してしまい、
後になってその決断を深く後悔することになる。
勇者アンダインが強すぎるのだ……。
バタースコッチパイを早期に使用してしまうことで、
サンズ戦の難易度が大幅に上がり、
クリアするのがほぼ不可能になる場合がある。
サンズ戦は難しすぎてトラウマになるかと思った。
詳細は下記記事に書いているので、興味があれば読んでみてください。
この例から学ぶべきことは、
ゲーム内であっても、人生においても、
一度きりしか手に入らない貴重なアイテムやリソースの使用には慎重になるべきだということである。
すべてのラストエリクサー的アイテムが使いどきを問わずに使用してよいわけではない。
特に、一度しか手に入らないようなバタースコッチパイのようなリソースの場合、
その使用は計画的に、そして慎重に行う必要がある。
気軽にラストエリクサーを使う人生の方が楽しそう
日本人はアリ型の生き方をしている人が多い
日本人にはアリとキリギリスの寓話におけるアリのような生き方をする人が多い。
つまり、将来のために今を犠牲にして働き、
貯蓄をすることを重視する傾向がある。
これは社会的な価値観や教育にも深く根ざしている。
しかし、この生き方は本当に幸せをもたらすのだろうか？
実際には、溜め込みすぎて現在を楽しむことができていない人が多く、
結果としてリソースを使い切れずに人生を終えてしまうことがある。
キリギリス要素を意識的に強めた方がバランスがとれるのではないか？
現代社会においては、キリギリスのように今を楽しむことも重要である。
これは決して無計画に生きることを推奨するわけではない。
むしろ、計画的にリソースを享受し、
人生をフルに生きることの重要性を指摘している。
我々日本人は、もう少しキリギリスのように今を楽しむことに価値を見出すべきではないだろうか？
アリ型の生き方が奨励されている現状に僕は強い違和感を抱いている。
参考文献
下記の本を読んで、
自分の人生にキリギリス要素を強めた方がよいと考えるに至った。
アリ型の生き方をしている人が多い日本人には刺さる本だと思う。
まとめ
結局のところ、ラストエリクサーを使って困ることはほとんどない。
キリギリスを意識して楽観的に使ってしまえ。
