【ネタバレあり】FF15の小説「The Dawn Of The Future」感想

レビュー

キングスグレイブ→FF15→イグニスDLC→小説
という一連作品のネタバレを含んでいますのでお気をつけください。

未プレイの方はまずはキングスグレイブを見て、
その後FF15ロイヤルエディションで本編とDLCをクリアしよう。

小説の章ごとの感想

過去のアーデン編(2000年前)

過去のアーデンめっちゃ良いやつ。

王子という身分なのに、
シガイになってしまった人々を救い続ける。
にもかかわらず結末は悲劇。

実の弟に裏切られ恋仲の神凪の巫女であるエイラが殺されてしまう。
自分の身を犠牲にして人々を救ったのに化け物扱いされ、
クリスタルからは拒否され、恋人は殺される。
そら、復讐したくなるよ。

アーデンの弟(ソムヌス)が初代ルシス王として即位し、アーデンは石牢に封印されてしまう。

アーデンin帝国

アーデンがルシスを滅ぼそうと暗躍を始めたのが意外と原作に近い年代でびっくり。

ルシスに潜入したアーデンが第一魔法障壁で呼び出された初代ルシス王(アーデンの実弟ソムヌス)を破壊する。
ソムヌスはアーデンに謝罪するが、アーデンからしたら受け入れられるわけない。
めっちゃアーデンに共感してしまった。

剣神バハムートからアーデンは自らの運命を伝えられる。
アーデンが闇を集積し、それをノクトが祓うことがバハムートの描いた既定路線。

運命に反逆し、ノクトに勝利し神を殺すことをアーデンは決意する。
バハムートがいかにも神的で人の人生などどうでもよいと考えていることが伝わってくる。
正直、アーデンを応援したくなってくる。

ノクトはアーデンの弟ソムヌスと顔が似ているらしい。
なので、アーデンはできるだけノクトを苦しめようと決める。
いや、ノクトまじでなんも悪くないのに可哀想……。

ルナフレーナ、夜になった世界で復活

時系列はノクトがクリスタルから出てくる直前あたり。
ルナフレーナがバハム―トからアーデンと同じ能力(シガイを吸い取る力)を与えられ、復活する。

原作と異なりアーデンが闇の力を増幅させたため、
本来の運命通りノクトとルシス王達の王家アタックでも滅しきれなくなってしまった。
なのでバハムートはルナフレーナを蘇生してアーデンにぶつけようとしている。
バハムートが嫌なやつすぎてむかついた。

この章でこれまで描写されていなかったルナフレーナの内心が描かれる。
めっちゃいい子だった。

神凪として修行を詰んだから槍を振り回せるし、
シガイを吸い取る力もあるから普通に戦える。

発売停止になってしまったルナフレーナDLCでプレイアブルキャラにする予定だったんだろうなあ……。
思いの外ルナフレーナさんのキャラが立ったので発売停止が悔やまれる。
ルナフレーナさんを操作して槍をぶん回したかった。

バハムートの目的はアーデンの力をルナフレーナに吸わせて、
神凪の力とシガイの力で世界を破壊することらしい。
運命通りに動かないから全部破壊してリセットということ?
バハムートがいかにも神っぽい傲慢さを見せつけてきてフラストレーションが溜まった。

ノクト視点

原作と同じく島で目覚めたノクト視点で物語が進む。

イグニスが失明しているので、
イグニスDLCのルートは通っていないらしい。

あくまでベースは原作ルート。
アーデンが運命に反逆したから、原作の状況に加えてルナフレーナが復活している状態。

ノクトはクリスタルの中でアーデンの過去を含めて2000年の歴史を見ていた。
原作でそんな描写あったっけ?
もしアーデンの過去を見ていたなら、
もっとアーデンに対して複雑な心境を抱えていそうだけど。

目覚めたノクトはルネフレーナが復活していることを知り、
仲間を待たずに王都へ向かう。
そこで真なる敵はバハムートであることを知る。

真の王は星を脅かす敵を打ち破れる。
ずっとアーデンのことだと思っていたけど、
バハムートが真の星を脅かす敵であった。

この展開ゲームで見たかった。
ずっとアーデンがラスボスと思わせておいて、
真の敵は人の感情を無視して運命を操るバハムート!
絶対熱くなる展開なのに……口惜しい。

バハムートはアーデンと同じく対をなす世界にも存在するため、
現実世界で倒しても殺しきれないことが判明する。

ノクトはアーデンを含めて全てを救済するために指輪をアーデンに貸し与える。
そしてアーデンは対をなす世界でバハムートと対峙し、
ノクトは現実世界のバハムートと戦闘を開始する。
敵であったアーデンと共闘し、
ルシス王達もアーデンに協力する展開に驚愕した。

アーデンが対をなす世界で王家アタックによりバハムートを消滅させる。
ノクトも現実世界で契約した五柱の神のバックアップを受けながらバハムートを撃退する。
そうしてバハムートは消滅し、それに伴い他の神々も力を失い消滅する。
神は死に絶え、人間だけの時代が始まった。

アーデンと共闘する展開は最高だった。
ほんと想像していない展開すぎてめっちゃ興奮した。

観点ごとの感想・考察

バハムート・ソラヌス・ノクトの顔が同じ造形

バハム―トとの戦闘中にバハムートの顔がソラヌス・ノクトと同じ造形であることが判明する。
作中ではなぜバハム―トとノクト達が同じ顔であるか説明がない。

バハムートが特別な力を与える人間はなるべく自分に似ている奴にしたのだと僕は推定している。
小説の作者がチート主人公に自らを投影して無双させるような気持ち悪さを感じた。
バハムートは人間の運命なんていくらでも翻弄していいと思っていそう。
しかも力を与える奴は自分に似ている奴を恣意的に選ぶとか、めっちゃ気持ち悪い。

誓約をする意味

原作をプレイした時、誓約をする意味がいまいち分からなかった。
アーデンを倒したのは歴代王の力を使った王家アタックだったので、
いろんな神の協力を得る意味は?と疑問に思っていた。

しかし、小説だときちんと意味がある。
上位神であるバハムートに対抗するために、
シヴァ・イフリート・リヴァイアサン・タイタン・ラムウの五柱の神の力が必要なのだ。
なるほど、シナリオライターがやりたかった展開はこれだったのか、と読んで納得した。
これも熱い展開なのでゲームで見たかった……。
さぞ映像映えしただろうに……。

アーデンとルナフレーナのキャラ

アーデンもルネフレーナもキャラがいい。
キングスグレイブやゲーム本編だと内心が全然わからないので、
そこまで感情移入できない。
しかし、当小説ではがっつり描写されるから共感できる。

特にルナフレーナが献身的ないい子すぎて心から応援したくなった。
友達もできて年相応の女の子らしさも見れて、すごいキャラがたった。

これをゲームでやってくれたら、
さぞオルティシエのイベントで感情移入できただろうに……。

FF15の一連の作品を他者に薦められるか?

FF15の一連の作品をやってもらって、共に語りたいという僕個人の感情は強くある。
FF15は決して駄作ではなく、関連作品まで目を通すと素敵なシナリオなのだと語り合いたい。
語り合って共感してもらいたい。

しかし、FF15本編のローディング地獄という苦痛がある限り薦めることはできない。
惜しい、ほんと惜しい作品だった……。

まとめ

この小説の内容をきちっとゲーム内に詰め込めていればFF15は名作になったと思う。

キングスグレイブ→FF15本編→イグニスDLC→小説
までシナリオを読むと、FF15のシナリオが実は優れていたことに気づく。

アーデンがラスボスと見せかけておいて、
真の敵はバハムートであった。
そしてずっと敵対していたアーデンと共闘する。
ゲームの最後にこれ持ってきてくれたら超盛り上がったに違いない。

絶賛されるゲームになれる要素がありすぎて、
ただの読者である僕ですら悔しいという感情を味わった。
開発陣はさぞ無念であろう。

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Posted by raishin