マネタイズ病への抵抗
新しく何かを始めようとした時、
「それってマネタイズできる?金になる?」
内なる自分から質問が飛んでくる。
「面白そうだけど…、金にはならないし、生産的でもないかぁ。やめておこう」
始める前から見切りをつけて、結局一歩も踏み出すことなく終わる。
小説、漫画、ゲーム作成、コーディング、
何もかもやり始める前にマネタイズしやすいかどうか考えてしまう。
これを僕はマネタイズ病と定義した。
この病気に抵抗しないとどんどん無気力になっていく。
マネタイズ病の詳細と自分なりの対策を語っていきたい。
マネタイズ病の詳細
マネタイズ病は正式な病気ではない。
僕が勝手に定義した心の病である。
症状は「新しく何かしようと思った時、マネタイズ可能性を考えるせいで、一歩も踏み出せなくなり、結局何もできなくなる」である。
どのくらいの人がマネタイズ病に当てはあるか分からないが、僕は重度の罹患者だ。
友達からゲームをオススメされた時、
「面白そうだけど、忙しい中ゲームなんかやって何になるんだろう?何も生産的じゃないし、死ぬ気でゲーム実況とかやらない限りマネタイズきつそうだよなあ」
と考えて、結局やらなかった。
小説書くの面白そうだなあ。とある時思った。
でも、せっかく本腰入れて書くんだったら小説家の年収とか見てみるか。
え、専業小説家で食べられるレベルになるの、めちゃくちゃ大変じゃないか…。
死ぬ気で書いて、一作くらいヒットしてもその程度なのか。
じゃあ、辞めておこう。
結局、短編すら創作せずに終わった。
Unityというゲームエンジンで個人でもゲーム開発しやすくなったことをある時知った。
昔からゲームを作りたい欲はあったし、チャレンジしてみようかな?
あ、一応、マネタイズできるかも見てみよう。
インディーズゲームだと食ってくレベルになるの厳しいのかあ。
うーん、なんか夢がないな、辞めておこう。
Unityをインストール中にゲームクリエイターの道は崩壊した。
うざったいことに何かをしようとする度にマネタイズ可能性を脳が検討する。
で、ほぼほぼマネタイズは難しいから新しいsomethingは却下される。
なぜ、こんなにもマネタイズを考えてしまうのだろうか?
マネタイズ病をなぜ発症したのか? 原因1
常にマネタイズを検討するくせに、僕はそこまで守銭奴ではない。
いや、もちろんお金は好きだし、なるべく年収を高くしたいとは思っている。
しかし、お金がすべてだと思っていない。
ないよりはあったほうが良いと思っている程度の感覚だ。
極貧生活をしたこともあるから、
お金がなくてもある程度は何とかなることも知っている。
極貧時代も決して不幸ではなかった。
ではなぜ頑なにマネタイズを考えてしまうのか?
「生み出す金が大きいものは優れており価値がある」
という価値観がマネタイズ思考を誘発しているように思う。
上記の価値観はすなわち「お金を生み出せないものは価値が薄い」
よってやるべきではないという結論を導く。
金はありとあらゆるところで使われている評価基準だ。
売上の大きい映画は名作だし、
ユーチューバーが持て囃されるのも年収が高いからだ。
無意識に同じ評価基準を僕のどうでもいい創作活動や趣味にすら適用しているのだ。
僕は気持ち悪いほど、ありとあらゆるものをお金基準で眺めていた。
それに気づいた時は自分に幻滅したし、怖くなった。
マネタイズ病をなぜ発症したのか? 原因2
キャリアや将来に対する不安がマネタイズ病を悪化させていると思う。
僕は本業で普通に暮らせるくらいの年収は得ている。
しかし、将来どうなるかは分からない。
自分のエンジニア能力は雑魚だし、
IT業界がずっと金満かどうかなんて誰も分からない。
いつ貧しい状態になってもおかしくないのだ。
だから、将来のために金はあったほうが良い。
よって、趣味ですらワンチャンお金を稼げるマネタイズ可能性が高いものをやるべきではないか?
とマネタイズ思考に陥る。
楽しむはずの趣味なのに、
マネタイズを模索するというフェイズを経て、
いつのまにか「~すべきsomething」というtodoに変換されてしまう。
~すべき義務感に縛られた趣味などもはや仕事である。
そりゃ続かないし楽しくない。
つまらない自分が用意に想像できるから、新しい趣味は始まらず終わる。
キャリアや将来の不安がこうやってマネタイズ思考を深めていくのだ。
マネタイズ病を駆逐してやる…。
さて、肝心のマネタイズ病対策を語っていきたい。
結論から言うとマネタイズを考えることは辞められなかった。
だって無意識に考えてしまうんだから駆逐しようがない。
延々と湧き出てくるのだから、どうにもならない。
なので、マネタイズ思考に陥った時、
「本業以外で金を稼ぐ必要はない。
金が必要になったらもっと本業を頑張れば良い。
趣味や余暇の活動のマネタイズは不要」
と言い聞かせることにした。
副業が礼賛される時代だが、僕は趣味のマネタイズをとりあえず否定しようと思う。
マネタイズを始点で殺しておかないと一歩も踏み出せないのだから仕方ない。
マネタイズ否定ムーブを繰り返し、癖付けたおかげで、
時間泥棒のスマブラを楽しめるようになった。
大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL – Switch
名作ニーアレプリカント・ニーアオートマタに熱中できた。
やっと僕は趣味を人並みに楽しめるようになった。
子供は楽しそうだから様々なことに挑戦する。
大人も同じように興味本位で遊ぶべきなのだ。
まとめ
・本業で暮らせているなら趣味のマネタイズは不要。考えたら否定しておけ。
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