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デスティニープランって意外と正しい政策なのでは?と思ったので考察する

コラム

ディスティニープランとは?

ガンダムSEEDデスティニーのデュランダル議長が提唱した政策。

デスティニープランの施行下ではナチュラル・コーディネイターを問わず
全人類の遺伝子を採集、解析し、各自の適正職業が選択される。
そしてその解析結果は各自に伝えられ、最適職種に振り分けられるというものである。
このシステムは基本的に強制であり、職業選択において自由意志は存在しない

Wikipedia

当然、このまま試行しようとすれば民の強烈な反発により、
時の政権は倒れてしまうだろう。
使い物にならないので改良する必要がある。

ディスティニープランを見直したキッカケ

ここ最近、親ガチャという言葉が流行った。
また、成功は運と才能に依存するという言説も目にする機会が増えた。
もし、ディスティニープランにより遺伝子から才能を見抜くことができるなら、
成功が依存する才能に関しては誰もがクリアできるようになるかもしれない。
そう考えるとディスティニープランって意外と正しい政策なのではないか?と思った。

とはいえ作中のままだと使い物にならないので、
ディスティニープランを現実的に施行する場合の問題点や改良点を考えてみる。

ディスティニープランの問題点と現実的な改良

「職業選択の自由」の剥奪はやりすぎ

ディスティニープランにより職業選択を強制にすると、職業選択の自由を侵害する。
日本だったら職業選択の自由は憲法によって保障されている。
ガンダムの世界でも職業選択の自由は何かしらの憲法や法律で守られていると思われる。
それを乗り越えるのは難しいだろう。
また、職業の強制は民の反発も強い。
強行した場合、独裁政権ならともかく民主主義国家なら時の政権の支持率が死ぬ可能性がある。
よって職業の強制はできないと仮定する。

現実的に運用する場合。
解析結果を本人に伝達し参考にしてもらう、のが関の山か。
他作品になるが、PSYCHO-PASSのシビュラシステムが職業の適性診断をやっていた。
あんな感じで各個人に適正順に職業を紹介するシステムを構築するのが良いと思う。

全人類の遺伝子を採集、解析は個人情報保護の観点からよろしくない

生まれた時に強制的に遺伝子を収集・解析するのも難しい。
現代日本であればマイナンバー程度で揉めているわけで、
「個人情報だから渡したくない」と騒ぐ人が多いだろう。
ガンダムSEEDの世界でも遺伝子はデリケートな話題なので、
下手に突っつくと時の政権が倒れかねない。
よって、希望者のみ遺伝子を収集、解析するいう方針にせざるをえない気がする。

ディスティニープラン:改良のまとめ

・希望者のみ遺伝子の収集・解析を行う。
・解析結果による適正職業を適正順に紹介。

上記二点の改良を加えることで現代日本でも使えるくらいマイルドなディスティニープランになる。

ディスティニープランで解決する問題とメリット

才能が腐る可能性を減らせる

適職の紹介によって、個人の才能が腐る可能性が減る。
チェスの才能を持つ人間がテニスプレーヤーを目指す、みたいなことは起こりにくくなるはず。

遺伝子解析により才能が判定できるなら、
デスティニープランに沿って適職を選んだ人そうでない人で生産性に差が出るはず。
統計学的に有意であると認められれば、デスティニープランを希望する民が激増する気がする。

社会全体の生産性向上

人間の性質上、得意なものは好きになりやすい。
適職で働けば当然仕事を好きになる確率も上がる。
仕事を好きになれば精神が安定するので全体的な治安も改善しそう。
少なくとも自殺率の数字は相当改善するのではなかろうか。

仕事が得意であれば当然、生産性も向上する。
各々の生産性が向上すれば社会全体の富も増やせる。
社会全体の富が増えれば、経済成長の恩恵を民が受け、さらに頑張る。
日本で言う高度経済成長期のような好循環が生まれる可能性がある。

環境ガチャ・親ガチャの影響を減らせる

才能を公開しておくことで企業がアプローチしやすくなり、
当人の才能に沿った環境が提供されやすくなる。

例えば音楽の才能があると判定された子供には、
音楽学校からのスカウトが来るようになるだろう。

デスティニープランの有効性が社会に浸透すれば、
上記のように適した環境が向こうからやってくる。
よって環境ガチャで失敗というケースは減ると思われる。

また毒親も「子供の才能に沿った仕事をさせるほうが金を稼げる確率が上がる」という事実に気づけば、
子供を進んで適した環境に送ってくれる可能性がある。
スカウトがくれば腐った親元から逃げ出せるチャンスも増える。
いずれにせよ親ガチャの影響も幾分か減ると思われる。

ディスティニープランのメリットまとめ

・才能が輝く社会が構築できる。
・社会全体の生産性向上による好景気。
・好景気・適職による自殺率の低下
・環境ガチャ・親ガチャの影響を減らせる

メリットを羅列すると実に素敵な政策に思える。

まとめ

デスティニープランをポジティブに解釈してみたが、
大前提として「遺伝子を解析することで才能が判定できる」という事実が必要。
ここの精度が悪ければ、デスティニープランはゴミ政策になってしまう。
逆に精度が高ければ、ちょっと改良することで現代日本に取り入れてもいいレベルの政策になりえる気がした。

コラム

Posted by raishin